子どもが環境の変化に順応する為に大切なのは習慣をシンクロさせること

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お子様の進級時や新たなプログラムに挑戦する時、新しい学校に通うことになった時(例:帰国子女)など、生活環境が大きく変化する際お子様の習慣や情報を教育者・保育者に伝達することが重要になります。

前著した様に習慣はお子様の自信に少なからず影響を与えます。この記事ではそれらの習慣をお子様の教育者に伝える事の重要性を詳しくご説明いたします。無論教育者・保育者には祖父母やプレスクールの教員、保育士なども含まれます。

幼児期の帰国子女にとって特に習慣の伝達がしっかりと行われることが重要になります。

多くの帰国子女の場合、いつもの習慣通りに物事が上手く運ばないという大きな壁に直面します。言うまでもなくこれは生活の中の僅かな変化にとどまらず、まるで天と地がひっくり返った様な状況になるのです。ここで大切なのは習慣の変化を最小限に抑えること、それと同等に重要なのが一刻も早く以前の環境同様の習慣にシンクロさせられるよう教育者・保育者が尽力することなのです。これが帰国子女であるお子様にとって一番好ましいことだと考えます。

お子様の育児は一般的にご自宅から始まるものです。そこでここではお家からプレスクールへの環境の移行を例にあげてみたいと思います。プレスクールに行く様になると今までとは異なる環境の変化が生じますが、自宅で行っていた習慣を学校でも可能な限り反映することでよりスムーズに移行できる様になります。プレスクールではおやつの時間、お昼寝の時間、トイレの時間など決められた時間に行わなければならないことも多々ありますが、慣れるまでの期間は特に柔軟に対応してくれる学校を見つけることが大切です。例えば、一律の睡眠時間でお昼寝をするのではなく年齢やお子様の必要に応じてお昼寝時間を調節する事などです。学校はお子様の従来のお昼寝の習慣を考慮して、徐々に自宅と学校でのお昼の習慣が揃う様に歩み寄り、協力しなければなりません。帰国子女はさらに習慣以外に時差も考慮しなければなりません。

プレスクールの保育者はお子様を混乱させない様に様々なことを考慮した上で、一貫したルールのもとに繰り返し指導することが重要です。とある日もし保育者Aが東に頭を向けてお昼寝をさせて、次の日保育者Bがお子様の頭を西に向けて寝かせようとすると寝付きに影響する可能性があります。保育者Aがお弁当箱の片付けをお子様自身が行う様に促して、保育者Bが後片付けを手伝った場合、お子様の習慣が乱れ混乱する要因を作り出すことになってしまいます。習慣は毎日同じ様に行うことが大切で、お子様が一貫性、確実性、安心、自信を持つために大切な役割を果たします。これは幼ければ幼いほど重要であり、成長の過程で徐々に変化に順応できる様になっていくのです。

帰国子女の場合、周りの環境全てが変わったも同然なので、確固たる、整備された、「いつも」の習慣が最大級の重要事項なのです。

さて、重要な習慣の一つに飲食があります。人体の90%は水分で構成されており、夏の暑い季節に十分量の水分をとることは(大人はもちろんのこと)幼児にとっても非常に重要になります。BKIではこの水分量をよく観察し、保護者にもお子様が飲んだ水分量を確認できるシステムを実行しております。これは夏の暑い季節には学校が特に気をつけなければならない項目の一つであることに間違いありません。


そのほかの習慣としてあげられるのは洋服ですが、天候を考慮して習慣との折り合いをつけなければならない事は言うまでもありません。BKIは様々なケースにおいて比較的柔軟な対応をしておりますが、特例などもございます。例えばトイレトレーニングを行っているお子様にはご自身で着脱しやすい洋服を着てくるよう、保護者にお願いしたりする事もあります。しかし最終的な洋服の選定はご家庭の判断に委ねられていて私的なエリアであることを念頭に置いてご対応させていただいております。

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