子供がケンカするとき〜母親への9つのポイント(Bilingual Kids Co., Ltd インターナショナル幼稚園)

もしあなたが母親で子供が1人以上いるのであれば、過去に何度もケンカを見たことがあるでしょう。運が悪ければ、留まるところを知らない二人の間で呆然と立っていることもあるかもしれません。争いの頻度は年齢・性別や家族環境などにより異なります。繰り返し起こる争いが問題だと感じるようであれば、回避戦略を練る必要があります。少し複雑に聞こえるかもしれませんが、単に子供たちの自立を促すシステム化された方法なのです。できる母親(または父親)は、争いを避ける方法を身につけるようしむけることができるでしょう。長い目でみれば、頻繁にケンカの間に立って腹立たしく感じるより、問題の根本を解決することで母親のストレスも軽くなります。学ぶことで将来的に多くの問題をも解決していくことができるでしょう。

問題解決は母親だけではなく父親の責任でもあります。以下の方法は両親に使用されるものですが、今回は子供に接する時間が長い母親について言及しています。日本の多くの若い母親に当てはまると思われるからです。

下記は基本的な戦略です。ポイントごとにまとめたので最初から全てを暗記しなくても大丈夫です。ポイントの後に説明があります。

 

あなたが3歳と6歳の母親だとします。年齢に関わらず、ケンカの声が聞こえたらまず自分の存在を知らさなければなりません。これが最初のステップです。子供の感情面のフォローをし、問題解決に挑むことになります。

次のステップは問題を子供に認識させることです。ステップ3は適切に応対させる手伝いをすることです。そして片方に言いたいことを言わせ、片方に聞くことをかわりばんこにさせます。年上の子供に「主張」と「攻撃」の違いを教えてみましょう。

まだ読んでくれていますか?あともう少しです。

次は年上の子供の選択肢について話し合い、共感するように促しましょう。

ステップ7は年上の子供の問題解決に対する努力を褒めてあげることです。これは自信に繋がり、次もやろうというモチベーションにもなります。

最後に皆に一番良い選択肢を選び、それを実行して結果を観察しましょう。

 

お分かりになりましたか?

 

もちろん、親でいることは特に母親には決して容易いことではありません。この方法は最初に述べたほど簡単にいかないかもしれませんが、心にしっかり留めておくだけでも…忍耐できるようになるでしょう。

 

忍耐は苦い、しかしその実は甘い」(ジャン=ジャック・ルソー)

 

忍耐は正に美徳ですが、自然に涌いてくるものではありません。戦略という形の足場があれば助けになり、言うまでもなく子供に怒鳴るよりも断然効果的です!

 

良き人格とは1週間や1ヶ月で形成されるものではない。日々少しずつ創られていく。良き人格に発展させていくためには、長期にわたる忍耐強い努力が必要である。 (ヘラクレイトス)

 

それではポイントを復習してみましょう。

1)   まずは感情面のケア

2)   問題の特定

3)   答え方を提案する

4)   話し合いを続けるが聞く体勢も教える

5)   「主張と攻撃」の違いを教える

6)   選択肢について話し合い、共感について話す

7)   努力を認め、良いフィードバックを与える

8)   みんなにとって一番の選択肢を決める

9)   結果を観察し、必要に応じて調整する

 

 

1)   「傷ついた人は他を傷つける」という言い回しがあります。これは特に子供に当てはまります。沸騰寸前の感情の渦に母親の冷静さがほんのひとさじ入るだけで状況は安定し、次のステップへ移ることができます。声のトーンに注意をし、できるだけ中立を保ちましょう。

 

2)   問題の特定を行うことで思考回路を変えているのです。感情的な状態から抜け出すのは繰り返し行うことで身に付く習慣です。

 

3)   答え方を提案するのはステップ1及び2を支持し、感情的な状態から増々遠のき問題解決へと近づけることになります。

 

4)   話すより聞くことに集中することで他へ目を向けることができます。特に年上の子供に当てはあります。 解決になる糸口を見いだせるよう 聞くことを穏やかに勧めてみましょう。子供というのは直感で物事を理解できる能力を持っているので、6歳児の飲み込みの早さには驚かれるでしょう。

 

5)   「攻撃」と「主張」の間にグレーゾーンがあることを教えることでおおよその目標は理解できるようになります。毎回同じステップを繰り返すことで子供の基準が明確になるでしょう。これが積み重なれば真実の自信に繋がるほど固い基盤となるはずです。

 

6)   以前にも書いたように、ステップの多くは年上の子供にやってもらうことになります。選択肢について話し合うことで権限を与えられた気になるでしょうが、これは年下の子供に行使するのではなく、理解する方向へ向けましょう。共感について話すことで方向付けはできます。これはあくまでも学びのプロセスなので、失敗したかのように感じさせないのがポイントです。

 

7)   6歳児にとってみればこれは大仕事です。努力を大いに認めてあげることで継続することができ、将来の対立も母親の仲介なしに自ら解決するモチベーションとなるでしょう。

 

8)   「みんなにとって一番の選択肢」は関係者全員の顔を立てることに関連します。幼い子供は一連のことを覚えていないかもしれませんが、3歳からは我が強くなります。戒めや恥をかかすことを避け、子供たち全員の威厳を保たせることで良い自我を持ち続けることができます。子供が成長すればするほど、その欲求は大きくなります。

 

9)   結果を観察するというのは子供たちの感情にも気をつけるということです。幼い子供は負の感情から短時間で抜け出すことができますが、大きくなるほど時間がかかるかもしれません。母親ほど子供のことを熟知している人はいないのですから、直感を信じ必要であれば説明や提案をしてあげましょう。母親が幼い頃からの実例を出せば6歳以上でも喜んで耳を貸してくれるはずです。